平成20年度 行政運営方針
県内の経済情勢を見ると、住宅の落ち込みや原油高及び原材料費の高騰により一部業種で弱い動きが見られるものの、全体的には生産や設備投資が改善するなど、景気は緩やかに回復しています。
雇用失業情勢は、有効求人倍率が1倍台を確保しているものの、平成19年2月の1.32倍をピークに下降しています。求人・求職間には職種、雇用形態、能力、年齢、賃金等によるミスマッチが存在しており、特に、正社員等の安定した雇用形態での就労を希望する者が多いなか、正社員有効求人倍率は0.7倍台と低くなっています。また、若年層の早期離職や高い失業率について、就業意識の希薄化や若者の働く意欲、社会性の問題が指摘されているとともに、年長フリーターを含めた若年者の正社員登用が課題となっています。一方、障害者や高齢者の雇用環境は改善傾向にあるものの、依然厳しい状況が続いています。
このような状況の中、労働者から寄せられる賃金不払残業等の申告・相談件数が増加しており、法定労働条件の遵守が十分でない状況がうかがえます。特に、過労死等につながる過重労働及びその温床となっている賃金不払残業についての相談件数が高い水準で推移しており、問題が一層深刻化している状況が見られます。
労働災害については、長期的には減少傾向にあり、第10次労働災害防止計画の最終年である平成19年の休業4日以上の死傷者数・死亡者数とも過去最少となりました。
労災補償についても、新規受給者数が長期的には減少傾向にありますが、過重労働に関する脳・心臓疾患や精神障害にかかる請求件数が増加しているほか、アスベスト疾患に係る肺がん、中皮腫の労災請求件数は社会問題となった平成17年以降高止まりしています。
一方、少子化が急速に進展する中で、職業生活と家庭生活との両立など仕事と生活のバランスのとれた働き方の実現が求められており、子どもを安心して生み育てられる職場づくりの実現を目指した次世代育成支援対策の推進が強く求められています。また、その実現のためには、実質的な男女の均等確保など均等法の履行確保が必要であるとともに、パートタイム労働者と正社員との処遇の均衡を図るなど、多様な働き方の選択肢の整備を図っていくことが不可欠といえます。
このため、平成20年度においては、
| 1. |
厳しさが見られる労働・雇用環境下における雇用の安定、労働条件の確保に向けた総合的な対策の推進 |
| 2. |
労働条件の確保と健康で安心して働ける環境の整備 |
| 3. |
多様な働き方と仕事と生活の調和の実現 |
に重点をおいた行政運営を積極的に展開していきます。 |